イメコン・スタイリストにトーク力は必要?
話すのが苦手と感じたらやるべきこと

こんにちは!for*styleパーソナルスタイリストスクール(FPSS)代表の久野梨沙です。

今回は、私のPodcastに頂いた「話すのが苦手なのに、仕事で営業トークをすることになり困っている」というご相談にお答えしていきますね。

そもそもパーソナルスタイリストとかイメージコンサルティングって、おしゃれのノウハウを「伝える」仕事なので、トーク力は必須です。だかからFPSSでも、話す練習にはかなり重きを置いています。さらに、これまで私が個人的にパーソナルスタイリングをさせて頂いた中には「売れる営業」のビジネスパーソンもたくさんいらしたので、間近でその秘訣を多く学ばせて頂きました。
それらのノウハウを心理学的に分析した結果わかったことを、今回は回答としてお届けしていきたいと思います。

話すことに苦手意識を持っている方にも、もちろんパーソナルスタイリストやイメージコンサルタントを目指す人にも役に立つ内容になっていますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね~。

こんにちは。 私は30代のトマトと申します。 久野さんの分かりやすく明るい話し方に憧れているので、今回は営業トークについて相談させて下さい。 私はとても無口で人と雑談をしたりすることが苦手です。説明も下手で、面白かった本や映画のあらすじを伝えても「何が言いたいかよく分からない」「それで?」といったリアクションをされることが多いです。おそらく自分の頭の中にある前提を相手に伝えられていなかったり、話が前後してしまうことが多いからだと思います。 今の仕事は事務職で来客や電話も少なく、ほぼ雑談もない職場で自分には合っていて心地良く働いていたのですが、来月会社がとある展示会に出展することとなり、スタッフの男女比を揃えたいという謎の希望から、私も人数合わせの為参加することになってしまいました。(私だけ事務職で他の人は営業職です) 学生時代は飲食店のホールやイベントスタッフをしていて苦ではなかったのですが、社会人歴約10年で、一度も営業トークというものをしたことがなく、友達もいないので話す機会が急激に減ったため、余計話すことが下手になっています。 業務知識とセールストークの事例は必死に勉強して覚えようと思いますが、それを口に出して説明できる自信がありません。 展示会担当の上司に自信がないことを伝えると、困ったら助けるからとは言ってくれたのですが、同じ部署ではない人なので、私がどれほどトーク力がないか分かっていないと思います…。 出来ないのだから素直に断れば良かったと後悔していますが、もう断れません。 何か営業トークのコツがあれば教えて欲しいです。

この内容は以下のPodcastでも聞くことができます。
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話すのが苦手な人は
伝えたい情報量が多すぎる可能性アリ

まずはじめに伝えたいことは、相手に何かを伝えるときには情報を取捨選択して伝えることが大切、ということです。

ほとんどの人は、自分が考えている通りに相手に伝えようとしてしまいます。質問下さったトマトさんもきっとそうですよね。
そして恐らく「自分が頭の中で考えている通りにしゃべれていないから、相手に面白さが伝わらないんだ」とまで思っていませんか?

でも、仮にトマトさんが頭の中で考えたとおりにしゃべれたとしても、トマトさんが感じている面白さが伝わるわけではないんです。

なぜなら、人によって思考回路や考え方は違うから。
さらに言うと、頭の中に受け入れられる「文章量」のキャパシティにも個人差があります。
おそらくトマトさんは、頭の中に浮かんでいる文章量が多いタイプだと思うんですが、他の人も皆その量で思考しているわけではありません。
そうなると、話のうまい・下手以前に、「伝えようとしている情報量が多すぎて、相手の頭にすべて入りきらない」可能性も大いにあります。

だから、自分の頭の中で考えたとおりのことをすべて伝えなければいけない、という考えを捨てること。

その上でやるべきことは、頭の中の情報を絞りこむことです。
何を伝えたいのか? 何が大事なポイントなのか? それを見極めて絞込み、それだけを伝える練習が有効だと思います。

これは伝える仕事全般に大事なことで、FPSSでも、「1回のパーソナルスタイリングでお客様に伝えること・教えることは1つに絞り込め」と教えています。

これを読んで「せっかくお金払っているのに1つしか教われないなんて少ない!」と思う人もいるかもしれません。でも人間、はじめて聞く事ってそんなにたくさんは理解できないもの。いくつも教えようとした結果、結局1つもまともに伝えることができなかった……ということに陥る可能性の方が高いんです。

であれば、「これだけは絶対覚えて帰ってもらいたい」という情報に絞り込んで伝えた方が、顧客満足度は高くなるわけです。

売れる人は話し上手ではなく聴き上手

ここまでが大前提なんですが、こういった「トークのコツ」の前に、実は知っておいてほしいことがあります。それは営業にトーク力は必ずしも必要ないということ。

私は、これまでさまざまな企業で研修を行い、営業ができる人のトークやコツを知る機会に恵まれました。

そのうえで「売れる営業」を分析してわかったことがあります。それは、モノが売れる人というのは、話し上手ではなく聴き上手だということです。

アパレル業界でも、売れるアパレル販売員の大半が、お客様からニーズを聴き出すのが上手な人です。
もちろん、まれに、芸人並みに話がうまい販売員さんもいて、トークの勢いで巻き込んで買わせちゃう……なんて人もいます。でもこれは本当に稀なケース。やろうと思ってやれるものでもないのであまり真似しない方がいいですし、こういうスタイルの販売員さんが苦手というお客様も多いので諸刃の剣です。

でも、話を聴いてもらうのが苦手、という人はほとんどいません。人間は自分に関心を向けてくれる人に好意を寄せるようにできていますから。

だから、お客様が求めているものは何か、どんな未来をかなえたいのか、成し遂げたいことはあるのか……。そういったことをどんどん聴いていく。そうするとお客様がその人のことを好きになってきます。

さらにそのうちに、お客様が「商品を手に入れたい!」と思ずにいられない必要な言葉がわかってくるはずです。そうすれば、言葉をたくさん発さなくても、ピンポイントで心を掴めるトークにも繋がっていきます。

例え質問の答えが全て理解できなくても、話を聴こうとする姿勢は好感を持たれます。ニーズは汲み取れたけれど、その先の説明がうまくできない…。というときには、ニーズを他の営業担当や上司に伝えるだけで、ものすごく喜ばれると思いますよ。

お客様から好かれて「あなたから買いたい」と思ってもらえる人が売れる人。そして好かれるためには、まず聴くこと。

このことをぜひ覚えておいて下さい。

 

FPSSでカウンセリング授業に時間をかける理由

とはいえ、「聴く」ということを意識すると今度は相手への質問が思い浮かばない……とか、相手の話を掘り下げられないとか、別の悩みが生まれるかもしれませんね。
特にパーソナルスタイリストやイメージコンサルタントを目指している人にとっては、お客様のニーズを正しく把握しなければ提供するサービスがピント外れになってしまいますので、「聴けない」と言う状態は深刻です。

だから、FPSSでは心理カウンセリングの授業もみっちり行っているんです。

もちろんパーソナルスタイリストとして、お客様に好かれなければご利用頂けることも、リピートして頂けることもないわけですから、なおさら聴くことは重要。

お客様との信頼関係を築けるようになるために、10時間以上の授業時間を使って心理カウンセリングをお伝えするのは、ここに理由があるわけです。

ぜひ聴くコツを知りたいという人は、FPSSへ入学して下さい。期待を超える授業を受けられるはずですよ。

なお、FPSSでは、授業の一部が垣間見えるZoomイベントを不定期で開催しています。
公式LINEに登録いただくとイベントの案内が届きますので、興味のある方はぜひご登録くださいね。

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執筆者プロフィール

久野 梨沙
久野 梨沙for*styleパーソナルスタイリストスクール代表
株式会社フォースタイル 代表取締役社長/一般社団法日本服装心理学協会 代表理事/公認心理師

服装心理学®に基づくパーソナルスタイリングの第⼀人者。大学で心理学を研究した後、大手アパレルメーカーの企画職を経てスタイリストに。社団法人日本服装心理学協会の代表として、装いが人の心に与える影響を研究する「服装心理学®」の啓蒙活動にも尽力。自己肯定感を高めるファッションカウンセリングや、服装を用いた印象コントロールに定評がある。著書に「最高にしっくり似合う服選び」(学研プラス)など。
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