アパレル販売員の接客力を上げる、ネガティブな話題になったときの会話の続け方

ネガティブな話題になったときの会話の続け方

こんにちは!FPSS広報担当です。

FPSSでは、スタイリストを目指す人だけでなく現役アパレル販売員も多数学んでいます。

それは、スタイリストになるための勉強は、売れる販売員になるためにも必須のものだから。

実際に、FPSSで学んだことを翌日から実践しただけで、「売上が上がった」「自分指名の顧客様が増えた!」という声が続出しているんです。

このコラムでは、そんな「売れる販売員」になるために使えるテクニックを、FPSS代表講師の久野がお伝えします。

 

 

前回の記事では「お客様との会話の始め方」をお伝えしましたが、販売の仕事をしている方の中には、話を始められたとしても最終的には会話が長く続かないという悩みに行き着いてしまう方も多くいらっしゃるのではないかと思います。

会話が続かないとお店での滞在時間が短くなってしまってなかなか購入に繋がらなかったり、お客様との信頼関係を作ったりお客様の記憶に残るような接客ができなかったり・・・・・・。
いろいろと困ってしまいますよね。

会話をスタートできたら更にその会話を広げていき、できるだけ多くのお客様の情報を引き出すのが理想。
そのためには、会話が続かなくなる原因を一つずつなくしていく必要があります。

 

会話が続かなくなる原因としてよく挙げられるのが、お客様からネガティブな話題を持ち出さるとうまく切り返せないということです。
そこで今回はこの問題から解決してみましょう。

 

ネガティブワードを言われたらどうしたらいい?

ネガティブな話題になったときの会話の続け方

例えば、「私太っているから何着ても似合わないんです。」なんてお客様に言われた時。
困ってしまう販売員さん、多いんじゃないでしょうか?

 

当然、うかつに肯定はできませんよね。
同意してしまった瞬間に太っていることを認める事になりますから、お客様を傷つけてしまいます。

 

では逆に「そんなことないですよ。太ってなんか全然ないです」と否定しますか?
特に女性の販売員さんは、条件反射的に「そんなことないですよ〜」と言ってしまう人、多いと思います。

単なる世間話であれば、「そんなことないですよ」という回答で正解かも知れません。

しかし、販売員としてこういう返答をしてしまうと、お客様に
「お世辞を言われているんじゃないか」
「自分ときちんと向き合ってくれていない気がする」
「この人は販売員としてマニュアル的な会話をしてるだけだな」
と感じさせてしまうだけなんです。

つまりこの販売員さんには悩みを相談しても有益な回答は得られないと思われてしまうことに・・・・・・。

 

同意したら失礼になる。

かといって、否定しても信頼してもらえない。

八方ふさがりに感じますが、それではこのようなネガティブワードにはどう対応するのが正解なんでしょうか?

 

お客様の悩みを受け止める

ネガティブな話題になったときの会話の続け方

ネガティブワードへの正しいリアクションとは、まずはそんなネガティブワードを発してしまったお客様の状態を受け止めることです。

 

例えば、お客様に「私太っていて困っているんです。何着ても似合わない気がするんですよね」と言われたとしたら。

「そうですか。お客様はご自身のことを太っていると思ってお悩みなんですね」といった回答をすることが「受け止める」ということです。

お客様が実際に太っているかどうかには触れる必要はありません。
まずはお客様が「太っている」という悩みを持っているその状態、それ自体を受け止めてあげるのです。

 

受け止めることによって次に続けられる

ネガティブな話題になったときの会話の続け方

悩みを受け止めることによって、会話を次に続けることができます。

 

そうですか。お客様は体型を気にしていらっしゃるんですね。具体的にどんなところが気になりますか?」

「そうですか。お客様は太ももが気になっているんですね。であれば、このパンツは美脚効果がありますので、お客様のお悩みの解消につながるかもしれません」

 

といった具合で、お客様が実際に太っているかどうかはひとまず置いておいて、あなたの悩みを解決する手助けをしますという意思表示をするのです。

 

目の前のお客様と他のお客様の悩みを一緒にしない

ネガティブな話題になったときの会話の続け方

このような返答と近い返答で販売員がよくやりがちな返答があります。

それは、
「そうなんですよね。皆さんやっぱり太っているのって気にしていらっしゃるんですよね。そんなお客様多いんです」
という返答です。

 

これも、先ほどの「受け止める」回答と近く、お客様自身が実際太っているどうかには触れず、かつお客様の悩み自体は否定していません。

肯定も否定もしないといった意味でいえば良い返答ではあるのですが、この返答をされて不満に思うお客様もいます。

「よくある悩み」として扱ってしまうことで、お客様に「簡単に私の悩みを他の人と一緒にしないで欲しい」と感じさせてしまうんです。

 

他の人を引き合いに出すよりは、「あなたのために」という気持ちが伝わる返答の方が喜ばれるのは当然のこと。

ですからやはり正解は、「お客様は太っているというお悩みをお持ちなんですね」といった、目の前のお客様のお悩みだけをシンプルに受け止める回答です。

ネガティブなことを言われて返答に困ってしまう人や会話が途切れてしまう人は是非参考にしてくださいね。

 

心理カウンセリングのテクニックをアパレル販売の現場に!

ネガティブな話題になったときの会話の続け方

さて、今日お伝えしたこのテクニック、実は心理カウンセリングのテクニックを応用したものなんです。

心理カウンセリングというのはクライアント(心理カウンセリングの世界ではお客様のことを「クライアント」といいます)の悩みを聴くことが仕事ですから、基本的にはネガティブな会話がほとんど。

その悩みを簡単に肯定しても失礼になったり余計に傷つけてしまったりします。
逆に悩んでいること自体を否定してしまったら、心理カウンセリングを受ける意味がありませんよね。

 

そうなると、「あなたはそういったことを思っているんですね」「そんな風に悩んでいるんですね」といったような受け止める力が必要になるということなんです。

クライアントにとっては、悩みそれ自体が解決されなくても、自分が悩んでいることを誰かに知ってもらい、話を聞いてもらえるだけで気持ちが軽くなるもの。
そうすると、目の前のカウンセラーを信頼しようという気持ちにつながり、もっと深くカウンセリングができるようになっていくんです。

 

アパレル販売員にとっても、目の前にお客様に信頼してもらうことはとても大切。
そのテクニックは心理カウンセリングの世界にたくさん詰まっているのです。

 

 

ネガティブな話題になったときの会話の続け方

ですからFPSSでは、心理カウンセリングの技法を応用した「お客様のニーズを引き出すテクニック」をしっかりお伝えしています。

これが分かると普通の会話よりも、より深く相手のことが聞けてお客様のニーズを的確に引き出すことができます。

 

FPSSでは「開業講座」でこの心理カウンセリングの技術をお伝えしています。

今現在アパレルの販売員をやっていて、学んだことを接客に活かすことですぐに販売成績につなげている方もたくさんいらっしゃいます。

すぐにパーソナルスタイリストとしての独立は考えていなくても、販売員としてのキャリアアップにもすぐに役立つ内容ですよ。

 

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執筆者プロフィール

久野 梨沙
久野 梨沙for*styleパーソナルスタイリストスクール代表
株式会社フォースタイル 代表取締役社長/一般社団法日本服装心理学協会 代表理事/公認心理師

服装心理学®に基づくパーソナルスタイリングの第⼀人者。大学で心理学を研究した後、大手アパレルメーカーの企画職を経てスタイリストに。社団法人日本服装心理学協会の代表として、装いが人の心に与える影響を研究する「服装心理学®」の啓蒙活動にも尽力。自己肯定感を高めるファッションカウンセリングや、服装を用いた印象コントロールに定評がある。著書に「最高にしっくり似合う服選び」(学研プラス)など。
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