整理収納の前に知っておきたい、ときめかない服も必要な理由

それは、洋服が1点では成立しないという特殊な性質を持った「モノ」だからです。
たとえば、あなたにとってのときめく服が、華やかな色柄モノだったとしたらどうでしょうか?持っていたシンプルな無地のカットソーや黒のなんでもないパンツ、Vネックの定番カーディガンを見つめて、「これは地味だからあんまり好きじゃないんだよなぁ」なんて処分してしまうかもしれません。
手元に残るのは、カラフルなアイテムたち。しばらくはクローゼットを開ける度にうきうきして、片付けの成功を確信するかもしれません。
でも、いざ洋服を着てどこかに行こうとすると、気づくはずです。着ていくものがない、ということに!
そうなってようやく、「ときめかないから」と処分してしまった無地でシンプルなアイテムの重要性に気づくことでしょう。

シンプルな無地のアイテムがないクローゼットは、重ーーいメインディッシュばかり集めたディナーのよう。おいしいものばかりで天国かと思いきや、いざ手をつけ始めると胸焼けがしてしまって食べ合わせの悪いものばかりなのです。
同じような経緯でクローゼットの中に黒いアイテムばかりが残ってしまった人、ボーダー柄のアイテムばかり残ってしまった人、スカートばかり残ってトップスがほとんどなくなってしまった人・・・・・・などなど、手元に残るアイテムの傾向は人それぞれですが、感覚的な片付けでコーディネートが組めなくなってしまう人は後を絶ちません。
洋服を「ときめくかときめかないか」で処分判断したいなら、それ単体で判断するのではなく、その洋服を良く着ているコーディネートで判断することです。ときめいてどうにも捨てたくないアイテムがあるのなら、そのアイテムを活かしてくれるコーディネートアイテムも同じくらいときめくものとして扱うこと。そうすれば、ときめく洋服を着るためにまた新たなアイテムを買い足さなければいけない・・・・・・という事態を避けることができるはずです。