おしゃれが苦手な本当の理由を「意識」する

パーソナルスタイリストという仕事をしていると、そんな風に、おしゃれに対して「罪悪感」を抱いている人によく出会います。
ただ単に「おしゃれが苦手」という人ならさほど珍しくはありません。
でも、それよりもっと強く、おしゃれに対してマイナスイメージを持っている人がいるのです。
外見とかファッションとは関係なく、人間関係にその理由があることが多いのです。それも、家庭内での人間関係に・・・。
一番多いのは、親御さんとの関係性に起因するケース。これは特に女性に多く見られます。
フォースタイルでのファッションカウンセリングの中で、
「そういえば小さな頃、お母さんがお化粧をしたりおしゃれをして『女性』に変身するのが嫌だった。
そこから、おしゃれにあまりいいイメージがないかも・・・」
と気づく方もいらっしゃいます。
また、
「小さな頃からお母さんに着る物をすべて決められていて、自分で服を選ぶと必ず批判された」
というのも、非常に多いケースです。
自分で好きな服を購入し始める思春期ごろになってもなお親が子の選んだ服にあれこれ批判を続けると、子は
「自分で服を選ぶのは悪いことだ。自分が好きな服を着るとろくなことがない」
と思い込むようになります。
その結果、おしゃれに対して負のイメージだけが残ることとなります。
気づけば、なぜかおしゃれをする気がおきないという感情が残っているだけ・・・。

この場合、まずやるべきことは「無理矢理おしゃれをする」ことではなく、なぜおしゃれが苦手になったのか、その理由を無意識の領域から意識の領域に引き上げることです。
無意識の思い込みは、意識できるようにするだけで解決に向かうことがほとんどです。なぜなら、意識することで、その思い込みの理不尽さや意味のなさに気づくことができるから。
そこから、改めて「今後、おしゃれとどのようにつきあっていきたいか」を考えて、実行に移していけばいいんです。
あまりにおしゃれに対するマイナスイメージが強い場合には、おしゃれだけでは解決できないにも関わらず・・・。
長らく罪悪感でおしゃれを楽しめなかった50代の女性が、フォースタイルのカウンセリング&スタイリングを受けることで、生き生きとおしゃれを楽しむようになった事例もあります。
気づくのに遅すぎることはありません。おしゃれは一生通じて味わえる楽しみですから。