自分の姿は鏡で見る。では内面は何で見る? ファッションと心理の関係。

こんにちは! パーソナルスタイリスト・服装心理カウンセラーの久野梨沙(@RisaHisano)です。

 

私のpodcast宛にマシュマロから投げていただいたメッセージへのお返事編。
今回はご質問ではなくて、第170回の配信で取り上げたメッセージを送ってくださったリスナーさんからのご感想メッセージです。

 

久野さんこんにちは。 170回目の自分に飽きてしまうと質問させて頂いた者です。 ラジオネームを名乗らずすみませんでした。改めてキリンと申します。 質問をしてすぐに回答頂いたのに、感想メッセージを送るまでに時間が空いてしまいすみませんでした。 回答を聞いて、そうか私は変化が好きなのか!と驚きました。たしかに幼い頃から転勤族で住む地域や環境の変化があったり、現在の仕事も変化が多い仕事です。 久野さんのアドバイスと過去のポッドキャストをもとに、変化を楽しめるお買い物のペースや購入する判断材料(デザイン、素材、スタイリングの幅、金額等)を分析しロジックが見えてきた気がします。 今まで無意識だった事に意識が向くだけでなんだかスッキリしました!これからもっともっとファッションを楽しめそうな可能性を感じました。 私はこれまで自分がどうしたいか、何を感じるかということに目を向けたくて心理学の本や、他のラジオも聞いていましたが、しっくりくるものがなくふわふわしてました。しかし久野さんのポッドキャストを聞いてく中で、バシッとハマりました!回答を頂いてからの3ヶ月、ほぼ毎日過去のポッドキャストを聞いて勉強させてもらってます!目から鱗が多いです!!自分の好きなもの(ファッション)を通して、自分と向き合うのが1番の近道なのではと気付きました。意外と身近なものから心理を読み解けて驚きでした。本当に本当にありがとうございます。 これからも久野さんのご活躍を応援してます。ありがとうございました。

 

ちなみに第170回の配信はこちら。

 

心理学って興味がある人は多いと思うんですが、やっぱりその理論だけ勉強してもなかなか頭に入ってこなくて難しいのかなっていう気はしますよね。
そういう意味では、キリンさんの仰るように、身近なものや好きなものから心理学を取り入れるっていうのはとてもお薦め。

ということで今回は、ファッションからその自分の心理を読み解くというようなお話しをしていきたいと思います!
この内容は以下のPodcastでも聞くことができます。
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自分の性格や性質を、どんな言葉で言い表しているのかにもっと意識を払おう

 

キリンさんが元々悩んでいたような「飽きっぽさ」とか、まぁこの世には人間の性格や性質を表す言葉いろいろありますよね。
その性質自体がそもそも悪いものである、ってことは本来とても少ないと思うんです。

もちろん、その人の過ごす環境にその性質が合わないとか、やっている仕事に合わないとか、誰かと付き合う際にその性質のせいで相性が悪くなる・・・・・・といったことはあるでしょう。
でも、「どこに行っても、誰と付き合っても悪さを働く性質」というのは、実はかなり少ないはずです。

 

だがしかし、ですよ。

その性質を例えば「飽きっぽい」と呼ぶことで、途端にそれが悪いところしかないように感じられてしまうことが結構あります。これこそ「呪い」です。

とはいえ、それを無理にポジティブなワードに変換するのもおかしい。それって結局は、その性質に悪いところがあるって認めていることになりかねないから。

ですから無理にポジティブな言葉に変換する必要もなく、単に、その性質に対する評価を含まないような言葉で表現すればいいわけです。

実はこれ、心理カウンセリングの際の言葉を扱う技術でもあるんです。「評価を含まない言葉」。クライアントに対する返答をするときなどによく使いますが、例えば、

私、見ての通り太っているので、何もかも上手く行かなくて・・・

と相手が言ったとしましょう。

そのときに、世間話であれば
「そんなことないですよ!」
とか
「やだー、私の方が太ってますよ」
とか、つい条件反射のように回答しちゃう人、多いのではないかと思います。

 

しかしこれがカウンセリングの場だとすれば、両方共にNG。

 

「なんで? 両方とも相手の悩みに対して『そんなことない』って励ましてあげてるからいいじゃない?」
って思いますか?

「そんなことない」というのは否定です。これを言うことで、「太っている」を否定しているだけでなく、「相手が持っているその悩み」を否定することにもなるんです。そんなことで悩むなんておかしいと言われている、という風に受け取られる可能性もある。

本当に客観的に見て、また、医学的に見て「太っている」かどうがはおいておいて、クライアントがそれに悩んでいることは事実。一旦それを肯定も否定もせず受け止める。そのときに「評価を含まない言葉」が必要になります。

 

例えばこの場合だと

 

そうですか、○○さんは自分のことを「太っている」と思って、それに悩んでいらっしゃるんですね。

 

といったように。

 

では、元の話に戻りましょう。

「飽きっぽい」というのも、「変化を好む」と言い換えれば、別に良くも悪くもない、ただそういう性質なんだな、というだけの話です。

でもつい使ってしまう言葉や表現って言うのはやはり「自己紹介」的なところがあって。
つまり、自分自身がその「変化を好む」性質をイヤだな、って思っているんじゃないかな?ということ。

「イヤだな」というのは、自分自身が元々そう思っているのかもしれないし、もしかするとだれかから刷り込まれた価値観によっての判断かも知れない。

しかしいずれにせよ、その性質について自分が好ましくないと思っているときには、それが表現にも出てしまう、と。

 

自分自身を見るには、一度外部の何かに「映す」作業が必要。外見なら鏡。では内面は・・・?

 

自分自身のことは、外見から内面に至るまで、何一つ自分の肉眼で見ることはできません。

だから例えば、自分の外見を確認したいときには、鏡を使って映して見るわけですよね。同じように自分の内面も、一回何かに映さないと客観的には見られません。自分の心の中だけであれこれ理解しようと思ってもなかなか難しい・・・。

だから、例えば、言葉にする。だれかに話すのでもよいし、自分一人でなら書き出せば良い。

 

さらに、そういった文字情報だけじゃなく、自分の選んでいるファッションや好んでいるファッションにも、自分の内面って表れます。
文章はわざわざ書こうと思わなければ書けないけれど、洋服は毎日着ますよね。面倒でも毎日やらなきゃいけないことほど、そのときの気分や本心が如実に表れるものです。

 

ですからキリンさんが気づいて下さったように、わざわざ心理学を学んだり自分の内面を書き出したりしなくても、ファッションを通じて自分と向き合って内面を知ることは十分できるわけです。

例えば、何となくその日選んだ服を見て、改めてなぜこの服を選んだんだろうってちょっと考えてみるとか、欲しい服を探しながらも「この服を着ることで何を求めているんだろう」って掘り下げてみるとか。

 

さらにそれを、他の人と一緒に読み解いていくと、自分では持てなかった視点が得られることもあって、より気付きが深まります。いわばグループカウンセリングですね。

私が、オンラインファッションスクールの「服装心理lab.」で、会員同士がチャットで日々のファッションを共有しあうのを薦めているのも、こうした理由があるからなんです。

単に似合う服を知ったりトレンドやファッションテクニックを知るよりも、もっと直接的におしゃれに効く、「自分を知る」ということが叶う場。

これを読んでいるあなたにも、ぜひ体験頂きたいです!いつでもお待ちしていますよ〜

 

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久野 梨沙

執筆者
久野 梨沙(ひさの りさ)

パーソナルスタイリスト / 服装心理カウンセラー。( 社 )日本服装心理 学協会代表理事。服装心理学に基づくスタイリングの第一人者。大学 で認知心理学を研究した後、大手アパレルメーカーでの商品企画職を 経て個人向けスタイリストに。1 万件に上るスタイリング実績を元に、 精度の高いイメージコントロールをすることで定評がある。